今年のテーマは、
いつか当事者になる「わたし」へ。
先行きが不透明で過去の成功体験が通じるとは限らないこれからの社会において、過去の経験者の知識や技術が必ずしも当てはまらないこともあるかもしれません。大人と子どもの関係性を考えると、確かに大人は先にたくさん経験しているものの、それがいまの子どもに当てはまるとは限りません。よかれと思って先回りして手助けすることで子どもの自由や夢を奪っていることもあるかもしれず、むしろ子どもが願う社会に向けて動き出す力に、大人は学ぶことがたくさんあるのかもしれません。
また、これから65歳以上の5人に1人が認知症とともに生きる社会となることが予想されるなか、認知症当事者=助けてもらう人ではなく、当事者の尊厳を守ることはもとより、経験者の声に耳を傾けることで、誰もが暮らしやすい社会をともに作ることができるのではないでしょうか。
エンドオブライフ・ケア協会は2015年にはじまり、9年目を迎えます。当初、2025年までの10年間で、最期まで幸せに暮らせる社会を実現するひとつのアプローチとして、人とコミュニティの育成に取り組んで参りました。9年目のいま、私たちは、ありたい社会に近づけているのでしょうか。ここから1年、そして10年後、私たち自身の人生において、どんなことがあると、安心して最期まで自分らしく生きることができるでしょうか。
今年のテーマは、いつか当事者になる「わたし」へ。
一人ひとりが当事者として、みなさまとともに集い、語らう場となればと願っております。